MY WORK IS A STORY OF CHALLENGE

グローバルのメンバーとともに、再生医療の研究開発を支える

 

ビジネスを通して社会課題の解決に貢献したい

 

ビジネスディベロップメントマネージャー 荻田伸夫​​​​​​​


「ライフサイエンス研究の社会実装に貢献したい」新卒で入社

―入社のきっかけについて教えてください。
新卒でサーモフィッシャーサイエンティフィックに入社しました。基礎研究を通じて食糧や環境に関する問題の解決に貢献したいという思いがあり、大学院では植物細胞の分裂制御をテーマに研究を行っていました。卒業後は研究者の道へ進むべきか否か迷いましたが、学術研究の社会実装に貢献したいと考え、大学院での研究分野と結びつきが深いライフサイエンスの会社を志望しました。
就職先を決めるにあたり重視したことは二つです。一つは大学や大学院で学んだサイエンスの知識を生かし、ビジネスで社会貢献ができるかどうか。もう一つはグローバルで仕事ができる会社であることです。ライフサイエンス領域で幅広い研究を支えるサーモフィッシャーは私の希望が叶う会社だと思い、入社を決めました。実験の試薬や装置などサーモフィッシャーの製品を研究室で使っていて親しみがあったことも理由の一つです。
論文作成の忙しい時期と重なり特別な面接対策はしませんでしたが、自分の研究経験を社会実装に生かしたいという熱意はしっかりと伝えました。

―今は入社5年目だそうですね。入社以来どんな職務を経験しましたか。
ファーストステップとして、日本法人のバイオサイエンスビジネスの技術営業職に就きました。大学や企業などの研究機関のお客様に、当社製品を使用すればどのような研究ができるかを提案し、技術的なサポートを行う仕事です。
昨年4月にアジア太平洋地域のチームに移籍しました。拠点があるシンガポールにいる今の上司から声をかけてもらったことがきっかけです。私自身は日本にいますが、世界中に同僚・仲間がいるのがこれまでとは大きく異なる点です。
今のチームでは、再生医療に特化してビジネス開発を進めています。具体的には、当社の製品を再生医療の研究や製造でお役立ていただけるように、ソリューションのご提案や課題解決に向けたディスカッションを行います。時には、当社に不足している点をヒアリングし、次の製品やサービスの開発に生かします。
iPS細胞の研究において世界トップレベルの日本は、研究開発のシーズをたくさん持っています。さらに日本の企業が海外に展開する動きも活発で、再生医療の市場は今後10年で大きく成長すると言われています。当社としてはサプライヤーとしてビジネスチャンスになるということもありますが、一方で、再生医療は治療に有効な手立てがなかった難病や希少疾患を治癒できる可能性を秘めており、社会的に大きな意義があります。非常にやりがいを感じる分野です。


英語は日々勉強 流暢ではなくても伝えることが大事

―普段はどんなメンバーとどのようなスケジュールで働いているのですか。
グローバルチームは30人ほどです。私が所属するアジア太平洋地域のメンバーは4人で、直属の上長はシンガポールにいます。グローバルのメンバーが集まる定例会議では、役職関係なく意見を交わし議論を深めるのでとても刺激を受けます。また、ニュースなどで報道される前に各国の最新の研究情報をキャッチできることも勉強になりますね。時差があるため24時から会議が始まる日もありハードですが、始業時間をずらすなど調整しています。

―今の職場では日常的に英語を使っていると思いますが、どのように勉強していますか。
英語はそれほど得意ではないので毎日勉強しています。成果はまだまだですが…。英語を第一言語とするメンバーたちは日本人の私が英語を使おうと奮闘する姿勢に共感してくれ、私が伝えたいことを言い終えるまで待ってくれます。私は「パッションイングリッシュ」と呼んでいますが、流暢ではなくても伝えたいことをしっかり話せば相手は必ず聞いてくれます。


体験を重ね、課題解決力を磨いてほしい

―入社前にしておいたほうがよい勉強や経験はありますか。
課題や問題が起きたときにどう解決するかを考えて自ら取り組む経験を重ねることをお勧めします。仕事ではもともと持っている能力よりも、課題に直面した時に関係者とどうコミュニケーションをとり、解決策を見つけていくかが求められると思います。学生時代にグループワークや課外活動、アルバイトなどを通して、率先して課題に向き合う経験を積んでおくと社会に出てからも役立つのではないでしょうか。

―サーモフィッシャーはどんなことを得意とする人に向いている会社でしょうか。
サイエンス領域の最先端の研究に触れ、ビジネスを通じて社会貢献したいという人に向いている職場だと思います。グローバルでチャレンジできることも魅力です。

―荻田さんご自身は、入社して驚いたことはありますか。また、これからどんなキャリアを積んでいきたいですか。
市場に対する情報のキャッチアップが非常に速い会社だと感じています。当社はM&Aをして成長を続けていますが、市場の変化を敏感に読み取り必要なサービスや製品を開発して市場に投じるスピード感がある会社だと思います。
今後のキャリアについては、再生医療以外の領域にもチャレンジしたいですね。ライフサイエンスのポテンシャルを社会課題の解決につなげる道筋はたくさんあると考えています。例えば培養肉やゲノム編集技術を利用した育種を産業化すれば、食糧や環境問題の解決策の1つになります。
広い視野で社会を見て、ライフサイエンス分野の研究者とビジネスをつなぐ橋渡しの役割を担い続けたいと思います。私たちが発信を続けることで、行政や一般の方々にも科学技術への理解が進むことを期待しています。