免疫診断 マーケティング本部長 奥平真実
「臨床に近い現場で働きたい」 リファラル採用で入社
―サーモフィッシャーサイエンティフィックに入社したきっかけについて教えてください。
私は、社員の紹介を通じた『リファラル採用』でサーモフィッシャーに入社しました。以前勤めていた会社で一緒に働いていた同僚から声をかけてもらったことがきっかけです。
大学院を修了後、大学や研究機関へ研究用機器や消耗品を販売する会社の営業職からキャリアをスタートし、一貫して外資系企業で働いています。その後、より規模の大きな同業種の会社に転職し、マーケティングのプロダクトマネージャーとしてチーム運営を経験しています。
がん細胞など特定の細胞だけを攻撃する『分子標的薬』に関心を持ち、大学では工学部でタンパク質の構造解析を研究していました。こうしたバックグラウンドがあり、仕事でも医療に関連する仕事をしたいという思いがあります。このため3社目は総合ヘルスケアカンパニーの診断薬事業部でキャリアを積みました。
ある時、サーモフィッシャーに転職した元同僚から、私が希望する臨床に近い分野で、チームをリードするポジションがあると声をかけられたのです。これまでのキャリアでマネジメント経験はありますが、3社目ではチーム運営に携わっておらず、自分にできるかどうか不安がありました。しかし一緒に働いた経験があり、私のキャリアをよく理解している元同僚から「診断薬のマーケティングのキャリアがあるので必ずできるよ」と背中を押してもらったことでチャレンジすることを決めました。元同僚の声掛けがなければ決断に時間がかかったと思います。
適切な治療につなげたい アレルギー検査の啓発に注力
―免疫診断のマーケティング本部長の職務内容を詳しく聞かせてください。総合科学サービスメーカーとしてのサーモフィッシャーのマーケティング戦略についてもお話しいただけますか。
チームは全員で13人です。実務はメンバーが中心になって行い、私はグローバルを含め他部署や社外との調整が主な業務になります。免疫診断の主なお客様は検査センターで、病院や診療所などにも機器や試薬を販売しています。
当社は日本の国内でアレルギー検査試薬のシェアの約8割を占めています。高いシェアがあるため、検査の受診者そのものを増やすことを重視し、患者さんの啓発に力を入れています。
具体的には、一般の方にアレルギーについて理解を深めてもらうサイトを運営したり、診療所に来院する患者さん向けに検査の意義を説明する小冊子を作ったりしています。日本はもともとアレルギーに対する関心や意識は高いです。花粉症に悩む患者さんが多いですが、ドラッグストアで薬を買うなど対症療法で済ませるケースも多く、病院とは距離がある患者さんもいます。啓発活動によって、アレルギーに悩む患者さんを適切な治療につなげたいと考えています。
―仕事を進める上で、海外とのコミュニケーションも多いのでしょうか。
ウェブサイトの立ち上げなどデジタル領域はグローバルのサポートを受けながら進めます。新製品をリリースする時も同様で、定期的なミーティング以外にもコミュニケーションをとりながら行うことが多いですね。
メンバーの強みを引き出し、成長できるチームをつくる
―マーケティング本部長として、チームをまとめるやりがいや魅力はどんな点だと感じていますか。
大きなインパクトを与える仕事ができるのは多様なメンバーで構成するチームならではです。人は誰もが得意とする分野、不得意な分野がありますが、メンバー一人ひとりの強みをどう生かすか考えることがとても楽しく感じます。個人が全てにおいて平均点をとる必要はなく、それぞれが得意分野を生かして仕事をすれば強いチームになります。そして強みを引き出すことがリーダーである私の腕の見せどころだと思っています。
―サーモフィッシャーはどのような人に向いている会社ですか。
チャレンジを好む人にフィットする会社だと思っています。非常に幅広い製品とサービスを展開し、事業部が数多くあるためさまざまな分野でキャリア形成ができると思います。また、グローバルカンパニーなので海外でのチャレンジもできます。外資系だからといって必ずしも高いレベルの英語力が必須というわけではなく、それぞれの立場や考えを理解した上で、ためらわずに自分らしさを表現することが大事だと考えています。
―サーモフィッシャーを一言で表現するとしたらどのような会社と言えるでしょうか。
研究、医療、産業用の検査機器、消耗品、試薬、原料、サービスなどを提供し、幅広いサイエンスソリューション事業を展開しています。科学技術の基盤がしっかりしていて科学の発展に貢献していることを実感できる会社だと思っています。