コーポレートストラテジー&マーケティング シニアディレクター 戸村友宣
大学院では生命科学を専攻 新卒でコンサルティングファームへ
―サーモフィッシャーサイエンティフィックに入社する前はどんなキャリアを歩んできましたか。入社のきっかけも教えてください。
大学院で生命科学を専攻後、新卒で入った外資系コンサルティングファームで10年キャリアを積みました。コンサルタントとして自ら策定した戦略を顧客企業の経営層と議論しながら実行に移す仕事です。社会的にインパクトのある仕事でやりがいを感じていました。
一方でジレンマも抱えていました。コンサルティングの仕事は顧客からの依頼を受け、課題解決に向けた戦略を策定し実行に移すまで伴走しますが、実行主体にはなり切れないからです。戦略立案から遂行まで一貫してプロジェクトに携わり、最後のインパクトにつながるところまでのサポートに関与したいと考え、事業会社への転職を決めました。
数ある事業会社からサーモフィッシャーを選んだ理由は、幅広い事業ポートフォリオを持ち、非常に機動力が高い会社だからです。当社の事業領域は、診断薬開発や電子顕微鏡、バイオ関連、分析機器など多岐にわたります。さらに、事業の将来性を見通して、強固な事業ポートフォリオを築いている点も魅力でした。例えば近年CDMO(医薬品の受託製造と開発)ビジネスに力を入れ、またCRO事業の買収を完了させています。
加えて、大学院で生命科学を研究していたこと、前職でヘルスケア業界を担当していたこともあり、業界に親しみがあったことも背景にあります。
―現在の担当職務について教えてください。
大学院で生命科学を専攻後、新卒で入った外資系コンサルティングファームで10年キャリアを積みました。コンサルタントとして自ら策定した戦略を顧客企業の経営層と議論しながら実行に移す仕事です。社会的にインパクトのある仕事でやりがいを感じていました。
一方でジレンマも抱えていました。コンサルティングの仕事は顧客からの依頼を受け、課題解決に向けた戦略を策定し実行に移すまで伴走しますが、実行主体にはなり切れないからです。戦略立案から遂行まで一貫してプロジェクトに携わり、最後のインパクトにつながるところまでのサポートに関与したいと考え、事業会社への転職を決めました。
数ある事業会社からサーモフィッシャーを選んだ理由は、幅広い事業ポートフォリオを持ち、非常に機動力が高い会社だからです。当社の事業領域は、診断薬開発や電子顕微鏡、バイオ関連、分析機器など多岐にわたります。さらに、事業の将来性を見通して、強固な事業ポートフォリオを築いている点も魅力でした。例えば近年CDMO(医薬品の受託製造と開発)ビジネスに力を入れ、またCRO事業の買収を完了させています。
加えて、大学院で生命科学を研究していたこと、前職でヘルスケア業界を担当していたこともあり、業界に親しみがあったことも背景にあります。
―現在の担当職務について教えてください。
日本法人の中長期戦略、組織のDX、販売代理店やキーアカウントのマネジメント、社内外でのコミュニケーション業務、各事業部のマーケティング活動支援など、多岐にわたります。
共通していることは、各事業を横串で捉え後押しするとともに、事業間のシナジーを最大化し、One Thermo Fisherとしての成功を実現させていくことです。特に、日本のマクロ環境、事業環境をしっかりと本社のマネジメントに伝え、日本の戦略方針を理解してもらい、必要な投資を支援してもらうことは重要な業務です。
共通していることは、各事業を横串で捉え後押しするとともに、事業間のシナジーを最大化し、One Thermo Fisherとしての成功を実現させていくことです。特に、日本のマクロ環境、事業環境をしっかりと本社のマネジメントに伝え、日本の戦略方針を理解してもらい、必要な投資を支援してもらうことは重要な業務です。
「シンプルなメッセージを繰り返し発信する」ことの大切さ
―コンサルティング会社での経験のうち、サーモフィッシャーでも役に立っているスキルや経験は何でしょうか。
ビジネスへの理解力と傾聴力だと思います。当社は多くの事業を展開し、それぞれのビジネスモデルが異なります。各ビジネスにとって事業拡大をするために何が大事なのか、いわゆるKey success factor(重要成功要因)を見抜き、検討や意思決定をする必要があります。それには前職での経験が生かされていると感じます。
―前職のコンサルティングファームと事業会社であるサーモフィシャーの両方を経験し、考え方、仕事の進め方、カルチャーなど違いがあれば教えてください。
大きく2点あります。一つ目は、仕事の進め方において「走りながら考える」ということです。コンサルティング会社は、決められたプロジェクト期間の中でしっかり考え抜いて解を出していきますが、事業会社ではアジャイルに物事を進めていくことが求められます。柔軟さやその時々の最適解を求められるケースが多いように感じます。
二つ目は、組織マネジメントにおいて「シンプルなメッセージを繰り返し発する」ということです。サーモフィッシャーでは前職のチームと比較して人数規模が多くさまざまなバックグラウンド、専門性を持つメンバーがいます。その中で組織長として共通言語を明確にし誰もが理解しやすいシンプルなメッセージを発信し組織を動かしていくことが、より重要になってくると思います。
―これまで直面した課題はありましたか。その課題をどう解決したのでしょうか。
当社で私は35人程度の組織をマネジメントしています。専門領域やバックグラウンドが多様なメンバーが集まっていることが魅力だと感じています。他方、着任した当初はコロナ禍のため対面でのコミュニケーションが難しく、全員にメッセージが伝わっているのか悩むこともありました。
そこで、メンバー全員とオンラインで個別に面談し現在進めている業務内容や考え方についてヒアリングしました。その後シンプルでわかりやすいメッセージを繰り返し伝えることに注力し、手ごたえを感じることができました。他の大きな事業部で組織をリードする所属長も分かりやすいKPIを設定し、重要なメッセージを繰り返し発信しゴールの共通言語化を工夫されている点も勉強になります。
好きなことへの探求力が社会に出てからの糧に
―サーモフィッシャーへ就職を希望する学生や社会人の方へのメッセージとして、サーモフィッシャーで仕事をする魅力について教えてください。どのような方に向いている会社でしょうか。
世界をより健康で、より清潔、より安全な場所に。それが私たちのミッションです。その名の通り、イノベーションを生み出す研究者や技術者、医療関係者に対して、必要な機器、試薬、診断薬などを提供しています。
私個人として社会貢献性の高い仕事と捉えており、日々さまざまな局面で当社のソリューションが役立っていることを実感しています。技術やイノベーションが世の中を変えることに興味があり、その可能性をサポートしたいと思う方は向いている会社だと思います。
―学生時代に経験したほうがよいことがあれば教えてください。
社会人と比べ自由に使える時間があるので、どんな分野でも良いので自分の好きなことをとことん突き詰めることをお勧めします。一つの分野に秀でることで新しい分野に取り組む時にもそれを応用させることができます。また、旅行や人間関係を広げるなど、さまざまな経験を積むことで、将来の可能性を広げることができるのではないでしょうか。
―サーモフィッシャーという会社を一言で表現すると、どのような会社と言えますか。
宝石箱やおもちゃ箱に例えることができると思います。その心は「将来性が高く、幅広い事業ポートフォリオを有する会社」です。非常に変化の速い時代に社会への貢献度を上げ、さらに成長するポテンシャルを有する会社だと感じています。